外部刺激応答性光機能を兼ね備えた「熱活性化遅延蛍光(TADF)材料」の開発

武田 洋平
(大阪大学 大学院工学研究科 准教授)

2016年8月25日木曜日

環をちぎって、繋げて。

皆様こんちにわ。

いつの間にか、8月も後半に突入してしましたね。

個人的な話で恐縮ですが、お盆休みはしっかり家族サービスできた(と思っているだけかも。。。)ので、また気持ちを入れ替えて仕事に追われている日々です。

さて、少し前の話になりますが、論文が掲載されましたので、少しだけ宣伝を。

アミノ基をチオフェン環に二つ有する化合物に、超原子価ヨウ素(III)と呼ばれるヨウ素を鍵元素として含む酸化剤を作用させると、チオフェン環(これらは、ベンゼンに代表される芳香環の一種であり、通常エネルギー的に安定化を受けています)の強固な炭素ー硫黄結合、および炭素ー炭素結合が形式上切断され、自己縮合して生成したと考えられる新規なヘテロ芳香族化合物(アミノ基を有するチエノピラジン類)を与えることを見つけました。
この反応条件が使える有機化合物(基質といいいます)が大きく制限を受けてしまうのが、たまに傷ですが、チエノピラジン骨格自体は、医薬品、薄膜太陽電池の高分子材料や赤色発光材料に含まれる機能性有機分子の基本骨格を成すことから、今回の反応開発は、新たな機能性材料の探索・創出に繋がる可能性を秘めています。
実際、今回合成した化合物は、希薄溶液中ではオレンジ色に、固体状態では赤色に発光することがわかっており、それらの基礎的物性も本論文では報告しています。

マニアックな反応ですが、まだ反応機構もよくわかっていないので、パズル好きな方はぜひ、ご一読されて妙案をいただければ、と思います。

Youhei Takeda*, Satoshi Ueta, Satoshi Minakata,* Heterocycles, in press 
(doi: 10.3987/COM-16-S(S)11)
https://www.heterocycles.jp/newlibrary/payments/form/24813/PDF





0 件のコメント:

コメントを投稿